役員は語る:顧客の声に答え続ける先にラティスが目指す未来

  1. ラティスについて

こんにちは。人事のきういです。
「役員は語る」シリーズと題して、経営層のインタビューを掲載いたします。
今回の話し手は、長年「技術コンサルタント」として顧客第一の提案をされてきた井一さんです。

話してくれた人

井一 義人さん
ラティス・テクノロジーの豊田支店コンサルタントを経て企画本部や技術コンサルティング本部の立ち上げを行う。2024年夏まで執行役員。徹底した顧客目線でのコンサルティングを行うラティスのコンサルタント第一人者。

Q. これまでの経歴を簡単に教えて下さい。
ミレニアムの年と言われた2000年に入社し、鳥谷社長とともにXVLブランドを立ち上げるべく各方面に奔走、また現在のXVL製品の原型となるXVL ConverterとXVL Composerの製品企画&販売を担当しました。2003年豊田支店の開設とともに本格的にトヨタ自動車はじめトヨタグループへのXVL導入、サポートを約10年推進してきました。その後トヨタで得たノウハウやXVLソリューションを他の製造業に導入拡大しようとの思いで技術コンサティング本部の立ち上げや製品企画の仕事をやってきました。

Q.ラティスに入社したきっかけはなんですか?
ラティスに入社する前は総合機械メーカで15年CADCAM開発の仕事をしていましたが、1996年ごろそのシステムを3D化する開発プロジェクトがありました。そこで3Dモデルカーネルとして採用したのが鳥谷社長と原田フェローがリコー時代に担当されていたDESIGNBASEでした。そのときにはじめて名刺交換させていただきました。その後しばらくたって鳥谷さん、原田さんが独立しインターネットでも扱える超軽量3Dモデルを開発し、ラティステクノロジーという会社を設立、またトヨタ自動車から出資も受けたというニュースが飛び込んできてとてもインパクトを受けた記憶があります。2000年ごろは一般にもインターネットが普及しはじめてWebサービスが花開いた時代です。そのインターネットの上で3Dモデルが非常に軽く、かつ軽快に扱える技術は凄いことだ、ぜひともこの会社に入ってインターネット+3Dで世の中を変えてみたい。と思い転職しました。
前職は開発畑にいたので、営業やマーケのことは全くわからず、その面は非常に苦労しました。ただ世の中にまだ無いもの売る(お客様に提案する)のはとてもやりがいのある仕事だと感じていました。

ターニングポイントはトヨタ自動車でのXVL正式採用決定

Q. ラティスでのキャリアで特にターニングポイントとなった出来事はなんですか?また、その経験を経て仕事への取り組み方などに変化はありましたか。
やはり、2003年からトヨタ自動車に入りこんでゼロからXVL利用を開拓し、定着を目指してそれこそ寝る暇を惜しんで仕事をしていました。今はコンプラでできないですが毎日、時計が翌日になってしまう、朝はまた8時から仕事、こんな感じでした。
トヨタ自動車での苦労話は数えきれないくらいあるのですが、しいていえばターニングポイントは2回ありました。
1つはXVLをトヨタ自動車の標準ビューワとして正式採用決定してもらったことです。
これは利用いただく関係各所(設計、生産技術、工場、サービス)にその良さを伝え、現在の問題点、導入メリットなどを細かくヒアリングし、それをまとめて最終的には数億円の導入稟議を通すことを担当しました。ご存知のようにトヨタ自動車は非常に大きな組織です。部門の数や拠点の数も非常に多いです。これは個人だけでは到底できません。XVL導入展開のためのチームを作ってトヨタ社員のみならず、関係会社の人たちの力を結集しながらチームワークで乗り切りました。このときは本当にチーム力はすごいなと感じ、また感謝もしました。このときに導入先の業務分析や提案、効果算定、体制作りのノウハウを会得することができ、現在もこのノウハウを元にラティスのコンサルティングスキルにつながっていると思います。

 

2つ目は生産技術部門にXVL DA*を導入するプロジェクトです。
*DA・・・Digital Assembly(デジタルアセンブリ)の略。コンピュータ上で3Dモデルを用いて組み立てシミュレーションを行うこと、その技術。

これは既存の別製品をXVLに置き換えて、上流の設計から生技を通して下流の製造、工場、サービスまでのXVLパイプラインを通す一大戦略の実行です。
既存製品(他社製品)から新しい製品(XVL)に置き換えることは並大抵ではありません。機能・性能が大幅に上回ること、さらに置き換えることの経済的合理性や、運用やサポート体制の整備、山ほどやることがあります。また当時、XVLの機能・性能も目標に到達できておらずこれをどう乗り切りるのか、ここは開発陣が総力を挙げて対応してくれました。また豊田支店のメンバも寝る暇惜しまずに対応してくれました。その努力が実って約1年半で導入PJを完遂しました。これは本当にうれしかったですね。途中でなんどもあきらめかけたこともあったのですが、あきらめずに地道に努力すれば目標を達成できる。と実感しました。
大きな目標をかかげ、そこに向けてあきらめない姿勢は本当に大事です。

Q. これまで経験されたプロジェクトの中で、特に印象的なものを教えて下さい。なぜ印象的なのか、成功/失敗の要因となったことは何でしょうか。
印象的な2つのプロジェクトは前述した通りです。またなぜ成功したかも述べました。
ここでは失敗談について語ります。具体的なプロジェクト名、内容は伏せておきますが一番の失敗は“お客様の目線、立場を考えず、自分たちの思惑やメリットだけを押し通してしまい、大変なお怒りをかってしまった”という経験です。お客様はいろいろな事情や考え方をお持ちです。こちらの想像や仮説とは全く食い違った状況があることを忘れて、提案をおこなったり、時には不具合の説明を行ったりすると良い結果を得ることはできません。よくマネジメントや育成の教育で“傾聴”という言葉が出てきます。お客様だけでなく、協力関係にある会社、メンバと一緒に仕事をする上では相手のことを知る。そのためには先ず向き合って“傾聴”することが基本中の基本ですね。その上でこちらの提案や説明を行うことで、ビジネスはスムーズに進み、また相手との信頼関係も生まれてくると思います。

ラティスの強みとは

Q. 顧客と接する中で、ラティス製品は競合他社製品と比較してどんな優位性があると評価されていると感じますか?
皆さんご存じのようなXVLは3Dモデルを非常に軽量にかつ、カジュアルに扱える。という特徴と、XVLをより多くの業務シーンで扱える。すなわちXVLパイプラインのコンセプトを持ってお客様に導入を進めています。また製品の性能、機能を十分に引き出すためにはお客様業務を理解し、問題点をあぶり出し、さらにXVLを導入いただくことでどのような効果を引き出せるのか。この説明がとても重要です。ここは営業とコンサルの力ですね。またサポートも非常に重要な要素です。つまり単に製品開発をして、売るだけでなく、お客様に寄り添いながら一緒になって業務改革、DXを推進できること、また時にはお客様向けの専用開発を実施し、よりソフトウェアをお客様の運用にフィットしたものにしてあげられることが強みだと思います。
ただ、企画や開発の方々にお伝えしている通り、競合も機能性能を各段に上げてきていますし、今話題のエヌビディア社もデジタルツイン、メタバース関係の事業に参入してきています。

ラティスは世界No.1性能とXVLパイプライン、カジュアル3Dを標榜しているので、競合には絶対に負けられません。今後もさらに各段の性能向上追及とお客様の3DDXを推進するための機能開発及び業務コンサルティング、カスタマーサービスの拡充を図っていく必要があります。今後も期待しております。

井一さんの考えるこれからのラティスとは

Q. 今後のラティスの未来をどのように考えていますか?
上段のように世の中DX,DXと叫ばれて久しいですが、現実はまだまだ浸透はしていないように思えます。特に製造現場では紙や2Dが主流です。なので将来的には紙や2Dではなく3Dに置き換えていく市場はもっと広がるでしょう。ではその置き換えていくにはどうするか、またその場合のビジネスモデルをどうするか?現在の製品や、売り方や、価格体系など市場の要求とそれをお金にかえるアイデアがMustです。今後ハイレベルなビジネスモデルを設計し、それを実現し、市場に向けてサービスを開始する。このようなデザインとそれを推進するリーダが必要になります。これは是非とも若手の人たちに考えていただき、提案をして欲しいと思います。

Q. これからラティスへ入社を目指す人に向けて、彼らがキャリアを築く上でのアドバイスやメッセージをお願いします。
ラティスは少数精鋭で大手のお客様とつながりを持ち世界を変えるビジネスを行っています。技術職を目指すの方のみならず、営業、コンサル、企画、業務どの職種であっても他社ではきっと経験できないプロジェクトに携わることができ、それはとても貴重な経験となり、キャリアとなるでしょう。
やる気のある若手のチャレンジは大歓迎です。自身の力で未来を創造し、“3Dで世界を変える”に一緒に取り組もうではありませんか!

2015年中途入社。経理総務をやっているうちに、人に関わる仕事がしたいと思い人事になりました。
1歳男の子のやんちゃっぷりに手を焼きながら「働きやすい会社」ってなんだろうと考える日々です。

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