3D技術の進化を体感できる会社
ラティス・テクノロジー株式会社(以下、ラティス)は1997年に設立、2027年に創業30周年を迎えます。
※ラティスのこれまでの歩み: https://www.lattice.co.jp/company/#history
『3Dで世界を変える』という、壮大な想いを胸に創業した当社は、3Dフォーマット技術「XVL」を開発し、ものづくり現場の変革に携わってきました。わずか数名の会社で誕生した日本生まれの3D技術「XVL」は、今では世界中のものづくり現場に展開されています。
ラティスが開発したXVLは、いつでもどこでも誰でも、もっと3Dを身近に便利に(=Casual3D)をモットーに進化をしています。
30周年を迎えるにあたり、社員の半数以上が創業当時を知らない世代ということもあり、今回、代表取締役社長 鳥谷主催でラティスの歩みを振り返る社内向けイベントを開催しました。今回のイベントを開催したことで、ラティスの技術の進化を振り返り、これからの3D活用の可能性を探る機会にもなりました。
※鳥谷のこれまでの経験をコラムで発信中!: https://www.lattice.co.jp/case/column/
XVLの誕生と進化——世界を変る3Dフォーマット
ラティスが開発した軽量3Dフォーマット 「XVL」 は、代表の鳥谷はじめ、現在もラティスの技術を支える数名のエンジニアによって、1990年代に日本で開発した技術です。
開発当時、製造業では3D CADを利用したモデリングが取り入れられていましたが、3Dデータを扱うにはそのままでは重く、高性能なワークステーションが必要であり、ネットワークでの3Dデータのやり取りに特に膨大な時間を要していました。そこで、3Dデータをエンジニアリングに利用できる精度を保ちながらファイルサイズを軽量化する技術として開発されたXVLが登場したことで、低スペックでもネットワーク上でも大容量3Dデータを軽快に扱える環境が整いました。
今回の展示では、代表の鳥谷が「XVL開発の裏側」を語り、ベテランエンジニアが技術デモを実施。さらに、ラティス創業期にゆかりのある、岩手大学 今野 晃市 先生にもご来社いただだき、当時についてごお話いただくなど、XVLの軽量化技術がどのように進化を進めてきたのか、改めて紐解く機会となりました。
※今野先生のプロフィールはこちら: https://www.se.iwate-u.ac.jp/teacher/konno-kouichi/
XVLフォーマットの種類
フォーマット | 特徴 | 精度 |
P-XVL | 高圧縮・高精度、CADに近いデータ構造 | 1/1000 |
V-XVL | 高速・省メモリ、軽量でスピーディな処理 | 1/100 |
U-XVL | P-XVL+V-XVLのハイブリッド | 1/100 |
「3Dデータは扱いづらい」という固定観念を変え、誰でも3Dを活用できる環境をつくる。それこそが、Casual3Dの核心です。
展示1:創業期の“面白コンテンツ”——3D×エンタメの挑戦
現在のラティスは、製造業向けのソリューション開発が中心ですが、実は創業当初、3D技術の活用方法を模索していた時期がありました。
「3Dといえばエンタメだ!」
そう考えた当時のラティスは、アニメーションや3Dコンテンツを制作。今回の展示では、その貴重な作品を公開し、当時のエピソードをベテラン社員が解説。「エンタメから製造業へ」という異色の進化を遂げた背景を、若手エンジニアに知ってもらう機会となりました。
※参考記事「代表が語る:XVLの起源(後編)」: こちら
展示2:XVL唯一の3D CG簡易モデリングツール「XVL Designer」
XVLは基本的に3D CADのようなモデリング機能を持ちません。
しかし、XVL誕生当時、「誰でも3Dを扱える」という世界を広めるために、「XVL Designer」という唯一の3D CG簡易モデリングツールを開発しました。
XVL Designerは、XVL形式の3D形状の作成・編集をできるツールです。
ポリゴンスタイル(形状を直感的にかつ自由に生成できるが制御が煩雑)と、曲線スタイル(曲面が容易に扱えるが意図する形状を生成するには熟練が必要)の、両者の特長を兼ね備えた3D CG簡易モデラーです。今回の展示ではこのツールを開発したエンジニアが直接解説し、参加者に操作体験をしてもらいました。「3D CADの枠を超えるモデリング技術」に、多くのエンジニアがさらにXVL技術に興味を持つきっかけになったようです。
※「XVL Designer」、実は無料で配布中、ぜひお試しください♪: https://www.lattice.co.jp/download/xvl-designer/
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用語説明
・XVL:ラティス・テクノロジー株式会社の登録商標です。設計・製造・管理・営業といったあらゆる部門で活用できる3D環境を目指して開発を続けています。
・Casual3D:設計部門に蓄積される3Dデータを「いつでも、どこでも、だれでも3D」というコンセプトのもと、後工程にも3Dを展開し、ものづくりの現場を変えていく考え方です。
(編集後記)お客様も、エンジニアも“ワクワクする会社”を目指して
今回、創業当時を振り返る機会を通じて、「XVLの可能性」や「Casual3Dの理念」を再確認できる場となりました。そして何より、3Dデータの未来をどう変えていくのか?を改めて考える機会にもなりました。「専門家だけが3Dを扱う時代」から、「誰もが3Dを活用できる時代」へ。ラティスは、そんな未来をつくるために、これからも挑戦を続けていきます。
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