専門家ではない人が語る商標のはなし

  1. ラッティーとティースのラティスなぜなに

当社の知的財産権シリーズ 第2弾です(第1弾の特許権について、はコチラからどうぞ)
第2弾は商標権。最初に商標とは何か?ということから説明させて頂きますので既に知ってるよ!という方は「何を商標登録しているのか?」からご覧下さいね。

商標権とは?

商標権は特許権と同じ知的財産権に含まれる権利の一つです。特許庁では次のように説明されています。

商標とは、事業者が、自己(自社)の取り扱う商品・サービスを他人(他社)のものと区別するために使用するマーク(識別標識)です。
私たちは、商品を購入したりサービスを利用したりするとき、企業のマークや商品・サービスのネーミングである「商標」を一つの目印として選んでいます。そして、事業者が営業努力によって商品やサービスに対する消費者の信用を積み重ねることにより、商標に「信頼がおける」「安心して買える」といったブランドイメージがついていきます。商標は、「もの言わぬセールスマン」と表現されることもあり、商品やサービスの顔として重要な役割を担っています。(特許庁WEBより)

世の中には数多くの商品やサービスについて、ちょっと目を凝らしてみるとサービス名称や店名のロゴに小さく®と記載されているものがあります。
これが「商標登録されて商標権のある商標」です。
ちなみにラティスのWebサイトにアクセスしてみますと…

「XVL」の横に小さく®と記載されていますね。
そう、XVLはラティスの登録商標なのです。

何を商標登録しているのか?

特許のときと同じく、J-PlatPatで日本国内の登録商標を確認することができます。
権利者を「ラティス・テクノロジー」と指定して検索してみると…

日本の特許庁に登録されている商標権がずらずらっと表示されます。
一番古いものは「XVL」(1999年出願)、最新のものは「3Dデジタルツイン」(2017年出願)となっています。
商標権は継続の意思を示して登録料を支払うことで半永久的に登録し続けることができます。特許は権利の保護と世の中の発展を両立させるシステムとして時間の制約があります(20年ですね)が、商標に関しては権利の保護を目的としているので権利者の意思表示(登録料の支払い)で保護が続く、というものになります。
また、特許と同様に国際的な登録もできます。
各国の知的財産権を管理する機関(日本の特許庁みたいなもの)に申請を行い、審査されて類似のものがなければ登録が認められます。

各商標の意味や成り立ちをご紹介

せっかくの場ですので、改めて登録されている商標の言葉の意味や成り立ち、込められた思いなどをご紹介します(古いものは一部諸説あり!も含みます)

XVL(エックスブイエル)
当社の軽量フォーマットの名称。正式名称は「eXtensible Virtual world description Language」
世界的に有名なフォーマットにしたい、覚えやすいのがいい、として開発者が命名する際、X○Lの○部分をAから順番に入れて検索したところ、「V」は使用されていなかったのでこの名称にした、とか…?
日本だけでなく、米国、英国、ドイツ、フランス、カナダ、オーストラリアでも商標登録されています。

ラティステクノロジー
社名。3D形状の表現に「ラティス構造」というものがあり、そこから命名されたそうです。
ラティス・テクノロジー≒3D技術ということで、会社の名前からも「3Dへのこだわり」が強く表れています。

ロゴマーク
社名の由来であるラティス=格子をイメージしたロゴマーク。
グローバル企業を目指そう!という思いから生まれているので右上の青い丸は地球を表しています(※諸説あり)
諸説=昔のオフィスがあった場所を表した地図ともリンクしてる!とか何とか

Casual 3D(カジュアルスリーディー)
創業当初に強く打ち出されたコンセプト。
「いつでも、どこでも、だれでも」気軽に触れられる3D、という思いが込められています。
(当時は今よりもずっと3Dというのは限られた人や場所でしか活用されていませんでした)
この思いは現行のプロダクトにも強く反映されており、変わることのない思いの一つです。

Lattice3D Reporter(ラティススリーディー レポーター)
ExcelにアドインすることでXVLデータがExcel上で表現できる製品。
ラティスの製品は基本的に「XVL 〇〇」という名称ですが、Reporterだけ「Lattice3D」という名称になっています。
当時海外で広く販売してゆこう、となったときにあえてXVLの名称を外した、というところがきっかけになっています。

3Dデジタルツイン(スリーディーデジタルツイン)
DXと共にデジタルツインという表現が流行し始めた中、3Dモデルと現物の双子、としていち早く商標登録したものです。
私は本商標の登録を担当したのですが、代表から「とにかく早く登録して」ということで色々急ぎ対応したのを覚えています(当時は割とすんなり承認されました。今だときっと無理)

2015年に音の商標が認められるようになり、CMで耳にしたことのあるおなじみのメロディー・フレーズの登録が一気になされました。
このときに思ったのは「今の立体商標から発展して3D商標というものもできてくるのかも…」ということでした。
もっと3Dが身近になるとラティスが目指す「3Dで世界を変える」の実現が早まる!と思うので、3D商標、個人的に楽しみにしていたりします。

Rico

2013年入社。コーポレート部門で色々やっている人です。

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